釣行2日目

タオルマン

2010年05月06日 22:00

早く寝たが寒さのせいで夜中に目が覚め、車のヒーターを30分ほどかけてまた眠りに就く
再び目が覚めたら周りが明るくなっていて、時計を確認すると5時過ぎ
1時間ほど寝坊した感じだが、休日なので特に気にしない

レトルトのご飯とカレー、それにチルドのチキンハンバーグを乗せての朝食
持ち物の水とビール、それに昼食のラーメンの確認をして出発したのがほぼ6時
砂利道の上に積もった雪は平均40cmくらいだろうか。一歩ごとに沈むので歩きにくい事この上なし



斜面の角度はそれほどでもないが、砂浜を走るよりはるかにキツいと思われた
やがて道はつづら折りの登り坂となり、右に左に曲がりくねる
このカーブを超えたら見晴らしが…と何度思っても、その先にはまたカーブが待っている



5分歩き続ける事が出来ないほど疲れ果て、気がつけば遠くに見えていた山頂が結構近くなっている
歩き始め当初からスノーモービルが通った後を見かけていたが、つくづく文明の利器がうらやましい

まさかこの山のてっぺんまで行かないよなと思っていた山の上に、いつの間にか着いていた
当然ここからも上りが続く。先が見える分だけ、あそこまで行くのかと思うと一層疲れが増す
空はキレイな大空でも、山頂から吹き降ろす風は冷たい。心臓はずっとバクバクしっぱなし



当然誰ともすれ違う気配もない。ここで遭難したら1ヶ月くらいは見つけてもらえないだろう
時折聞こえていた水音を確認しようと谷側を見たら、60m近い崖下に段々に流れ落ちる川を見つけた
この川の出会いまでは意地でも行こうと、やっとの思いでたどり着いたら…



普通に沢は雪で埋まっていた。竿を入れられない事もないが、餌を採る為には川に入らないと無理
全てが雪で埋まっていて、どこまで近づいたら川に落ちるのか判断できない
この先の沢との出会いまでは、1km以上さらに歩かなきゃいけないし
日が昇ってきて雪の表面がシャーベット状になってきたし、体力的にも帰りつけるかどうか…
度胸がないので、ここで撤収する事にした。2時間の行程が全て水の泡(・ω・)

表面が溶け始めた雪は往きよりもさらに深く潜るが、膝への負担は少ないので結構なペースで歩ける
つづら折りの下りは、ショートカットの連続。結構な段差も小走りで行けるくらい軽快に下る



時折腰まで雪に潜ったりもしたが、早く帰らないとまともに歩けなくなるとの思いでとにかく急ぐ
途中で杉林の中を流れる雪解けの沢に、水芭蕉が咲いているのを見て休憩
無事に自分の車を見つけた時は、心底ホッとして気が抜けてしまった



自分自身におつかれさんとの意味を込めて、川でビールを冷やしその間に餌採りをする
やたらにサンショウウオの多い沢で、一回で4匹も入ってた時もあった
これって惚れ薬の材料になるんだっけ?なんて思いながら、冷たい沢に逃がす
イスを出してソーセージを齧りながら、冷えたビールを飲む。
この時まだ10時前。ダメダメなオサーンの福島代表って感じがした

車から見える範囲で釣り始めたが、サイズ的には15cm以下のチビイワナばっかり
途中で足元が崩れ落ちて浅い岸辺に落ちたり、野生のサルが目の前を堂々と歩いて行ったり
自然の懐の深さを感じながら、楽しく釣り歩く
昼頃から日差しがかなり強くなり、本日2本目のビールを開ける
林業関係のおっちゃんが来て、しばらく話をした後に車の中で昼寝
窓から入る風が気持ち良くて、2時間近く寝てしまった

夕方に下流側に移動して本流へのアクセス道を探すが、切り立っている場所しか見つけられなかったり
大規模な2段の堰堤までしか行けなかったりと、新しい場所の発見には至らず
開き直っていつもの場所まで戻り、6時前にベンチマークを飲み始める



日も暮れかかった時間に、車内でウトウトして寝ようかと思った頃に…人の話し声が聞こえる
その後に車のドアをノックする音。体を起こして見ると警察官が2人
慌てて起きて話を聞くとすぐ近くの集落で強盗があり、現在犯人が逃走中との事
もし犯人の車を見かけたらどうすればと聞いたが、飲んでるなら気にしないで下さいとの事
そりゃここは圏外だし運転して近所の民家に行っても、問題があるわな^^
漁券は持ってるのなんて聞かれて気まずい雰囲気になり、ちゃんと購入するように釘を刺される

飲み直したい気分になり森と地面が黒く溶け合う頃には、残りのウイスキー全てを飲み干す
ふと上を見上げると見事な天体ショーが始まっていた
星の瞳のシルエットはシリウスだっけとか、北斗七星のここから5倍の距離には北極星があるとか
ゆっくり星を見上げる事もない日常から解放された気がした
また20時過ぎには寝たが翌朝までぐっすりと深い眠りに落ち、今度は目が覚めなかった

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